それでも若さというものの素晴らしさ

例えばね、僕は近頃男女関係についてよく考える。それに関してすごい狭い世界で物事が進んでいる様に思うよ。男は色欲に半ば耄碌して殆どこの世のものとは思えないほどの醜いことを繰り返すし、女は、はっきり言ってそれ以上だね。

この前、僕らも殆ど耄碌していて、相席ラウンジみたいなのって、流行ってるでしょ。ああいうところは京都にもあって、何しろその日は何が何でも女の子と何かしたいって日だったから、そこに行くことにした。内装はキャバクラみたいにキラキラしてて、オープンなテーブルがたくさん並んでる。きっと素敵なドレスを装った香水の女がいれば、それなりにいい場所なんだろうけど女の子が来ないから10分くらい、とんでもなく不味いモヒートを飲んで相席を待った。挙句来た女は27か28の木屋町で働いてそうな二人組で、席に着くなり「おにーさん、何飲むの?」っていって片方は「シャンパン行こっか」

なんというか、こっちはもっと女の子らしい、会話を期待していたんだけどああそうか、と合点もいく。この上なく女の子らしい。シャンパン…。

兎に角相席を待っている間の小っ恥ずかしさみたいなものがどうにも苦手だね。紛れも無く女の子と話しに来てるって丸分かりなんだから興味なさそうにしてるのも何か違うし、視姦する程見てるとそれはそれで気持ち悪いでしょ。前ではおじさんのグループが盛り上がってるし、僕は味のない酒と煙草しかないからね。友人と積もる話もする気にならない空気でね。

クラブに踊りに行って一人でカウンターで飲んでるのともまた違うし、行き場のない虚無感。三条上から木屋町通りを下っていくと何組もの女の子たちとすれ違った。皆どこかに行く途中か、帰る途中に見える。

若さというものは素晴らしいね。